外はカリッ、中はとろりのはずが…まさかの衣が溶け出す謎物体爆誕!私の初揚げ出し豆腐黒歴史
揚げ出し豆腐への憧れ、そして無謀な挑戦
突然ですが、皆さんには「お店で食べるあの味を、いつか自分で作ってみたい…!」と密かに憧れている料理はありますか?私の場合は、それが「揚げ出し豆腐」でした。
カリッとした衣の中から、アツアツとろとろの豆腐。上品な出汁を吸ってじゅわっと広がる旨み…。想像しただけで幸せですよね。当時、少し料理に慣れてきた(と勘違いしていた)私は、「よし、次は和食の定番に挑戦だ!」と、意気揚々と揚げ出し豆腐作りに乗り出したのでした。
レシピ通りにやったはずなのに…?地獄絵図のはじまり
ネットでいくつかレシピを比較し、「これならできるかも!」と思ったものを参考にスタート。
まずは豆腐の水切り。キッチンペーパーに包んで重しを乗せ、数十分…。これでOKなはず!次に、片栗粉を全体に満遍なくまぶします。粉っぽさがなくなるように、丁寧に。よし、見た目はいい感じ!
いよいよ揚げる工程です。小さめの鍋に油を熱し、温度計がないので「たぶんこれくらい?」の勘でGO!「高温で短時間で揚げるのがコツ」と書いてあったのを思い出し、恐る恐る豆腐を油の中へ投入しました。
ジュワワワワ…!
お、いい音!これはいけるかも…?と思った、その瞬間。
油の中に、白いモヤモヤが広がっていくのが見えました。
…あれ?
気のせい?いや、明らかに豆腐から片栗粉の衣が剥がれ落ちて、油の中に溶け出している…!?
揚げ油が片栗粉スープに?衝撃の結末
「なんで!?どうして!?」
慌てて菜箸で豆腐をひっくり返そうとするも、衣が剥がれた豆腐はぐにゃっとして掴みにくい!なんとか一つ引き上げてみましたが、そこにカリッとした衣はなく、油を吸ってテカテカになった、ただの熱い豆腐が…。しかも、油の中は剥がれた片栗粉でどんどん濁っていきます。まるで、揚げ油が片栗粉スープに変化していくかのよう。
結局、投入した豆腐は全て衣が剥がれ落ち、油の中でバラバラになった衣の残骸と、油をこれでもかと吸い込んだベチャベチャの豆腐が残るだけ。揚げ物なのに、揚げている最中にこんなことになるなんて、想像もしていませんでした。
おまけに、適当に作ってしまった出汁は、薄味で旨みが全くなく、まるで「温かい醤油味のお湯」といった悲しい状態。
出来上がった(?)のは、油を吸いきったベタベタな豆腐と、衣が溶けて濁った油、そして味の薄いお湯。憧れの揚げ出し豆腐とはかけ離れた、なんとも表現しがたい「謎物体定食」の爆誕でした。
笑い飛ばそう!私の揚げ出し豆腐黒歴史
あの時の油の中に溶け出した衣の光景は、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。「揚げ物って難しい…」「和食、なめてた…」と、ちょっぴり落ち込みもしましたが、あの悲惨な出来上がりを見ると、むしろ笑えてきます。
今思えば、水切りが甘かったのか、油の温度が低すぎたのか、はたまた片栗粉のまぶし方が足りなかったのか…。原因は一つじゃないかもしれません。料理の奥深さを知った、いや、沼の深さを知った出来事でした。
でも、そんな失敗も今となってはクスッと笑える良い思い出です。だって、料理の失敗談って、聞いているだけで楽しいじゃないですか?
「外はカリッ、中はとろり」への道はまだ遠いけれど、この黒歴史を笑い飛ばして、またいつかリベンジできたらいいなと思っています。
皆さんの初料理黒歴史も、ぜひ笑い飛ばしてくださいね!きっと、自分だけじゃない!って思えるはずですから。